高齢者は言葉にはしなくとも、「自分の命の時間」をいつも感じています。
心の底で毎日のように自分の生と死を考えている人にとって「風船バレー」は価値あるものですか?「ペットボトルボーリング」は残り少ない時間をうまく使っていることになりますか?
施設ケアは、安定した「状況」を作り出そうとしてれますが、お年寄りは「状況」を生きているのではなく、その人の「人生」を生きています。
老いた新しい自分に立ち向かって、生き方を探そうとしています。
毎日、立ち向かっています。
レクレーションが盛り上げるためには、命に立ち向かう気持ちを十分に考え、その部分を精一杯応援することだと思います。
それをふまえて「なんのためにレクレーションの場があるのか」「レクレーションすることが生きる力にとって命の時間にとってどれだけかけがえのない大切なものか」を共有することが高齢者の手ごたえを強くするポイントだと思います。
レクレーションは司会をする人によってずいぶん雰囲気が違うものです。盛り上がり方も全然違います。
結局、リードする人がどのような「目的意識」を持っているかによって変わります。
風船バレーもペットボトルボーリングも体操も歌も、ただ「場」を盛り上げようとするのではなく、その人の「人生」を盛り上げるつもりでおこなってください。そうするとレクレーションは、お年寄りにとって「生きる力」になって、おこなう意味のあるものになります。